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海外の絵本・ま行

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注意書き表紙画像は、各出版社より許可を得て掲載しています。無断使用は著作権の侵害にあたりますのでご注意下さい。


マーシャとくま

マーシャとくま
M・ブラトフ:再話
E・ラチョフ:絵
内田莉莎子(うちだ・りさこ):訳
福音館書店 280×230 12p 550円
1963/05/01発行 1981/12/20第34刷

ロシアの民話。村の女の子たちと、苺やキノコを採りに森にやってきたマーシャ。気がつくと、みんなからはぐれて森の奥に迷い込んでしまっていた。 ようやく1軒の小屋を見つけたたけど、中には誰もいない。そこは大きな熊のすみかだった。 「逃げてもすぐにつかまえて食べてやる!」って言われても、道がわからないことには…そうだ、いい考えがある。さて、熊のかついだ「つづら」の中身は、おまんじゅうとマーシャ。そして熊の行き先は、おじいさんとおばあさんの待つマーシャの家。

MEMO 危険に遭遇しても落ちついて、よく考えてから実行したマーシャ。 おばあさんから「おりこうさん」とほめられた。民話なんだから、かたいことは言わないけど…。最初は恐そうな熊の顔が、後半ではちょっと間抜けなお人よしに見える。文中の「おまんじゅう」って、ピロシキのことかな。「ひとまねこざる」でおさるのジョージが食べたスパゲッティは「うどん」だったし…。
めだかの学校で紹介しているE・ラチョフのその他の作品として、次の2冊『てぶくろ』と、『もりのようふくや』(いずれも福音館書店)でも民族衣装をつけた動物達の挿絵をお楽しみください。

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まいごのアンガス

まいごのアンガス
ANGUS LOST
マージョリー・フラック:作/絵
瀬田貞二(せた・ていじ):訳
福音館書店 170×250 32p 580円
1974/10/20初版 1976/02/10第3刷

スコッチ・テリアのアンガスは、自分の家のことで知りたいことはなくなった。 今度は、窓から見える「やって来て去っていくもの」のことが気になって仕方がない。 毎朝やって来る牛乳やさんだとか、自動車だとか。ある日、門をこっそり出て行くと…。

MEMO いよいよ「家の中のアンガス」は「家の外のアンガス」に変身する。 外は危険がいっぱいで、守ってくれるものは何もない。でも聞きなれた音がする…懐かしいあの音が。

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まいごのふたご

まいごのふたご
あいねす・ほーがん:おはなし
野口彌太郎(のぐち・やたろう):絵
石井桃子(いしい・ももこ):訳
岩波書店 207×164 57p 220円
昭和29年04月15日第1刷 昭和48年4月10日第14刷

遠い南の国、オーストラリアに住むカンガルーのふたごの赤ちゃん、「きむ」と「きっぷ」の話。 みんなには区別がつかないけど、お母さんはどっちがどっちか…なんて悩まない。 子どものカンガルーが初めて外の世界に出る前に、学ぶことが二つある。 それはしっぽではねることと、危ない時にはお母さんのお腹の袋に逃げ込むこと。 お母さんの注意も上の空、いたずらっこの「きっぷ」は、 大人しい「きむ」を置いてけぼりにして、草はらの向こうにどんどん行ってしまった。 ふたごの見分け方は、いたずらっこか、そうでないかだった。

ところで、その頃お母さんと「きむ」は、ヤマイヌに追われて仲間と共に逃げ出していた。 「おかあちゃんが いないよう」

「きっぷ」は、夕やみの迫る草原にひとり取り残されてしまった…。

MEMO カンガルーのふたごの話と、象のふたご「とびー」と「とみー」の二つの話。 どちらの話も、お母さんの言うことをよく聞いてお終いには「いたずらっこ」が「いい子」になりました…古きよき時代でしょうか。 読んでいて大いに抵抗を感じたけれど、こういう本もあったのだということで参考に。 この本では「コアラ」が「おーすとらりあぐま」と訳されています。おサルのジョージでは「スパゲッティ」が「うどん」でした。ヤマイヌにも別の名前があったのかな?

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マザーグースのうたがきこえる

マザーグースのうたがきこえる
NURSERY RHYMES
ニコラ・ベーリー:絵
由良君美(ゆらきみよし ):訳
ほるぷ出版 250×190 40p
1978/11/15第1刷 2002/10/31第39刷

マザーグースの中から選んだ22のうた。

「めえめえめんようさん」Baa,baa,black sheep
「だれがころしたこまどりを」Who Killed Cock Robin?
「メリーメリーへそまがり」Mary,mary,quite contray
「とんまなとんまながちょうさん」Goosey,goosey,gander
「ハバードばあさん」OldMother Hubbard
「おけにのったさんにんのおとこ」Rub-a-dub-dub,Three men in a tub
「フォスターせんせいグロスターにいった」Doctor Foster went to Gloucester
「セント・アイブスにゆこうとしたら」As I was going to St Ives
「ハートのクィーンがパイをつくった」The Queen of Hearts she made some tarts
「6ペンスのうたをうたおうよ」Sing a song of sixpence
「サイモンくんはおばかさん」Simple Simon met a pieman
「くつのおうちにすんでるおばさん」There was an old woman
「ねじくれおじさん」There was a crooked man
「げつよううまれはきれいなこ」Monday's child
「ハンプティ・ダンプティへいのうえ」Humpty Dumpty sat on a wall
「めくらのねずみが3びきで」Three blind mice
「ひとつふたつくつのボタン パチン」One,two,Buckle my shoe
「ちいちゃなマフェットちゃん」Little Miss Muffet Sat on a tuffet
「ぼうやのジャック・ホーナー」Little Jack Horner
「ネコにヴァイオリン」Hey diddle diddle,the cat and the fiddle
「コールのおうさま」Old King Cole was a merry old soul
「ぶたちゃん」This little pig went to market

MEMO イギリスの日常的な風景(多分、少し前の時代)が、細密な挿絵で堪能できる。表紙の風景はホワイト・クリフへと続き、なだらかな丘陵にはこれから登場する人や物たち。ニコラ・ベーリーはクエンティン・ブレイクにイラストレーションを学び、1975年、この『マザーグースのうたがきこえる』で絵本界にデビューした。

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魔女図鑑

魔女図鑑―魔女になるための11のレッスン
THE WITCH'S HANDBOOK
マルカム・バード:作/絵
岡部史(おかべ・ふみ):訳
金の星社 260×220 96p 2300円
1992/08初版 1996/02第22刷

「魔女の家」「魔女の台所」「魔女の庭」「魔女の趣味」など、タイトルどおり11のレッスンから成り立っている。 冒頭に、作者および出版社からのお願いがあるので紹介する。

本書の内容は、熟練した魔女によってのみ実用可能です。
実験にともなう危険について、当方は一切責任を持ちません。

さて、魔女がどんなところに住むか、また住めるのか。世話好きの人いるような集合住宅、規則正しい生活を要求される老人施設なんてとんでもない。 完璧な魔女の家、すなわち魔女としての威厳を保ちつつ、しかも修行のできる家のサンプルはというと…。 どうも「清潔」というのは修行の一番のさまたげになるようだ。
台所に移動しよう。貯蔵庫の開いた扉は絵本でなければすぐにでも閉じたいところ。もちろん食材にいたっては入手困難なものもあるので、しっかりと代用品が用意されている。 「ほこり」の代わりに「すりおろしたショウガ」、「はえの死がい」の代わりに「ほしぶどう」、「爪」の代わりに「刻みアーモンド」…とね。 紹介してるお菓子が魔女言葉を抜きにすると、とっても美味しそう。たとえば「鉄骨クッキー」「ほこり入りりビスケット」「ひとりじめデザート」など。

MEMO 何故かしら、料理してる魔女がちょっぴり可愛く見えてくる。 「ひとりじめデザート」のレシピでは、まずデコレーションがふるっている。ほしぶどうに刻みアーモンドを両サイドに差し込んで「ハエ」をつくる。 仕上げにチョコレートムースの上に生クリームでクモの巣を描く…とか。どれも必ず一人占めできそう!?

魔女のすべてがわかる本。なのだけれど、世界の魔女・日本版は着物スタイルで、おまけに背中にカゴを背負ってる。 フランスの魔女が一番それっぽいけどフランス人はこれを見てどう思ったんだろう。(作者はイギリス人デザイナー) 「庭のおじゃま虫」のページで、てんとう虫に言う言葉。「はやく おうちにかえりなさい おうちがかじでやけてるわ こどものいのちがあぶないわ」がマザーグースからきているのは、『とんでもない月曜日』の中の「アーミテージ、アーミテージ、お家へとんでいけ」に詳しい。 外国の本を読んでいて感じる、たくさんの「読み落とし」。絵本一つでも奥は深い。

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まちのねずみ と いなかのねずみ

まちのねずみ と いなかのねずみイソップ寓話
The town mouse and the country mouse
ポール・ガルドン:絵
木島始(きじま・はじめ):訳
童話館出版 180×255 32p 1171円+税
1997/02/15第1刷 1998/02/10第2刷

田舎に住むねずみのもとへ、王様の宮殿に住む友達がやってきた。友達にさそわれて仕方なく宮殿へとでかけることにした。 食卓の色とりどりのご馳走は、友達が自慢するだけあってすばらしいものだった。二匹は次々に味わっていき、シャンパンでヒゲもしめらせた。 だが半分も食べないうちに、犬がほえたり引っかいたりと音がして、あたりがなんだか穏やかでない。 それもそのはず、犬の次は猫、その次は大勢の召使たち。ソファーの脚のかげでふるえる田舎のねずみ。

MEMO 1992年(佑学社)の再刊。登場する猫と犬の豪快なこと。さすがポール・ガルドン。類話が多くタイトルも微妙に違います。

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まっくろネリノ

まっくろネリノ
DER KLEINE NERINO
ヘルガ=ガルラー:作/絵
矢川澄子(やがわ・すみこ):訳
偕成社 225×245 24p 780円
1973/07第1刷 1979/10第12刷

毛糸玉みたいなネリノは暗い所では目玉だけしか見えない。色とりどりの家族の中で、まっ黒なのはネリノひとり。 赤や青や緑に黄色でいっぱいの、お花畑で聞いてみた。そんな風にきれいになるにはどうすればいい? 答えは…生まれつきなんだって。誰ともなじめないネリノが、ある日兄さんたちを救うことになる。まっ黒なのを武器にして。

MEMO 彼を「仲間はずれにする兄弟たちが、ネリノに助けられて個性ということに気づく」という設定だけど、忙しくて子どもを放りっぱなしの両親といい、とても悲惨な境遇のネリノです。…デザインとか絵は素敵だけど、ちょっと疑問。 1968年度オーストラリア子供の本最優秀賞受賞。心にしみいるいい絵本(ほるぷ新聞・評)とのこと。

※その他の作品
『Zwei kleine Rauber fangen einen Stern(二人の星どろぼう)』『Der Silberprinz und seine Blume(銀の王子さま)』『Nimmerfroh und Immerfroh(にこにこちゃんといやいやちゃん)』以上の三冊のはず?

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まっててね

まっててね
May I visit
シャーロット・ゾロトウ:作
エリック・ブレグヴァド:絵
みらいなな:訳
童話屋 210×150 32p 1236円
1991/03/15初版 1991/09/17第2刷

二つのスーツケースとともに姉さんは帰っていった…。

結婚した姉さんが泊まりに来た日。お風呂場は水びたしでもないしパウダーもこぼれてない。 じゅうたんにパンくずもこぼさないし、おかあさんのもの勝手に使わない。布団にマーカーをつけてしまったり、つまみぐいもしないし、玄関を水びたしにしない…。

MEMO 年の離れた姉さんにあこがれ、ちょっぴり背伸びしてる可愛い妹。おしゃまで、結構自分のこと分かってるじゃない…と思わせるエピソード。簡潔な文章にそってエリック・ブレグヴァドが三人の女性をシンプルに描き分けています。初々しく、可愛く、そして大人の女性の包容力のある優しさとを。
2005年6月26日に90歳の誕生日を迎えたシャーロット・ゾロトウのオフィシャルサイトに、参考記事と写真が載っています。

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魔笛 モーツァルトおんがく物語
THE MAGIC FLUTE
マーガレット・グリーブズ:再話
フランチェスカ・クレスピー:絵
山口文生(やまぐち・ふみお):訳
評論社 268×194 32p 1300円
1991/07/05初版

岩山に狩りにやってきた王子タミーノは、現れた大きなヘビとたたかう。矢を使い果たし必死で逃げる王子だが力つきて倒れ気を失った。 黒いベール姿の三人の女たちが現れると、ヤリで大じゃを殺す。王子タミーノを見つけ、「女王さまの悲しみをすくえるのはこの人だ」といそいで立ち去った。 しばらくして、目覚めた王子タミーノの前に不思議なかっこうをした男がやってきた。それは、夜の女王さまに仕える鳥さしのパパゲーノ。 偶然出会った二人の前に、とんでもない世界が待ち受けていた…。

MEMO ニ幕からなるオペラを絵本にしたもの。クレスピーの5頭身(多分)からなる登場人物たちの挿絵と、適当な文字の量に加えて音符の視覚的効果。オペラ「魔笛」を、少ないページ数の中で十二分に表現している魅力的な絵本。 初オペラ鑑賞前日に、この絵本を入手し不思議を感じた。(2006/12/15 ポーランド国立ワルシャワ室内歌劇場オペラ)

MEMO 1791年の初演。モーツアルト作曲の最後のオペラ。 「魔笛(Die Zauber flote K.620)」の完成後、数ヶ月で世を去ったモーツアルトは「魔笛」にフリーメイソン(Freemason)の秘儀を歌詞や音符に盛り込んだと言われている。 精霊を呼び出したり、寺院や儀式場への入場の合図でもある三回のノック。侍女・童子・僧侶・奴隷など登場人物が三人一組であること…など、モーツアルトは三と言う数字にこだわった。 この他「汝に宇宙の魂よ(K429)」「結社員の旅(K468)」「フリーメイソンの喜び(K471)」「フリーメイスンのための葬送音楽(K477)」なども作曲している。

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窓の下で

窓の下で
Under The Window
ケイト・グリーナウェイ:作
白石かずこ(しらいし・かずこ):訳
ほるぷ出版社  240×190 64p 1600円
1987/09/15第1刷 1993/09/10第5刷

オリジナル版
ロンドン:ジョージ・ラウトリッジ アンド サンズ刊行/1878年(トロント公共図書館所蔵原本から)

MEMO 画家として出発したグリーナウェイ(1846-1901)が、彫版師エドマンズ・エヴァンスのすすめで出版した絵本。初めて自分の文章に挿絵を描いたもの。目次では8ページにわたり画像と文章の始めの部分を紹介する。各ページごとに独立した話で、女性と子どもの優雅な姿が描かれる。子ども達の服装は彼女の独創で、後にグリーナウェイ・ファッションと呼ばれ人気があったという。

※参考サイト
⇒「国際子ども図書館」の絵本ギャラリー《絵本は舞台》で下記の詩(21p)の朗読を聴くことができる。

 

高くて白い庭のリリーの木の下で 王女さまは眠ってました かわいらしく すやすやと…

MEMO ケイト・グリーナウェイ賞は、イギリスの子どもの本の挿絵に与えられる賞。1955年、イギリス図書館協会が彼女の名を選んで設置した。【めだかの学校】で紹介している邦訳作品と受賞年は次の通り。

1991年 『ゆかいなゆうびんやさんのクリスマス
1986年 『ゆかいなゆうびんやさん おとぎかいどう自転車にのって
1984年 『ハイワサのちいさかったころ
1978年 『ゆきだるま
1973年 『さむがりやのサンタ
1974年 『ABCの本 へそまがりのアルファベット
1970年 『ガンピーさんのふなあそび
1969年 『カングル・ワングルのぼうし
1969年 『キャベツ姫

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まほうのなべ

まほうのなべ
The magic porridge pot
ポール・ガルドン:再話/絵
晴海耕平(はるみ・こうへい):訳
童話館出版 200185 32p 1200円+税
1998/01/12第1刷 2001/03/10第3刷

村はずれの小さな家にお母さんと気立てのいい女の子が暮らしていた。ある日、食べるものがなくなったので女の子は近くの森に探しに出かけたが何一つ見つからなかった。悲しいのとひもじいので泣き出した女の子の前に、いつのまにかお婆さんが立っていて、黒いマントの下から小さな黒い鍋を取り出した。これは魔法のお鍋で、火にかけてじゅ文をとなえるだけで美味しいオートミールでいっぱいになるのだと教えてくれた。鍋をもらった女の子は急いで家に帰った。
それからというもの、おなかが空くこともなくなり親子はとても幸せだったのだが…。

MEMO ユーモラスな話にぴったりの挿絵。ガルドンの挿絵は動物のいっぱい出てくるのが好きだけど、この金髪ちゃんも可愛い。ところで、女の子の家は貧しかったが、どうみても村人たちも貧しそう。でも、二人はオートミールがあふれて始末に終えなくなるまで誰にも分けずにいたみたい。出だしの部分では「気立てのいい女の子」とあるのだが。「三匹のくま」のタイトルにもporridgeが出てくるので検索してみたら「えん麦を押しつぶしもので、お粥やクッキーに使われる」とある。porridge=オートミールの粥? フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』に画像があったので参考に。
⇒「オートミール」、 「ポリッジ=粥(かゆ)

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魔法のホウキ

魔法のホウキ
The Widow's Broom
クリス・ヴァン・オールズバーグ:著
村上春樹(むらかみ・はるき):訳
河出書房新社 345×210 31p 2000円
1993/06/25初版発行

はるか昔のある秋の夜のこと。 魔法の空飛ぶホウキが突然力を失い、魔女が落ちたところは野菜畑の中。 傷ついた魔女は後家さんのベッドに寝かされた。次の日魔女の姿はなく、古いホウキが残されていただけ…。魔力を失ったはずのホウキが引きおこす不思議な出来事。 マキ割り、お掃除、にわとりの世話と働くことが大好きなホウキ。一度に一つの音しか出せないけれどピアノまで弾いてしまう。 でも近所に住むスパイヴィーさんは、悪魔のしわざだとホウキを目のかたき。そのせいで大変な目にあうことになるのだが…

MEMO セピア色で統一されていて、おしゃれな絵本。人物デッサンのくるいが少し気になり困った。

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まよなかのだいどころ

まよなかのだいどころ
In The Night Kitchen
モーリス・センダック:作
神宮輝夫(じんぐう・てるお):訳
冨山房 285×220 40p 1300円
1982/09/20第1刷 1993/11/04第17刷

あんまり騒がしいので、ミッキーが真夜中にどなったら暗闇に落っこちた。 窓も部屋も通りぬけ、降りたところは、真夜中の台所…。 さあ、ミッキーの活躍が始まる。

MEMO みんなが毎朝食べるパンは、夜中にこっそりパン焼き職人が焼いているなんて。 子どもはもちろんでしょうが大人好きのする絵本です。 三人のパン焼き職人がいたずらっこのミッキーとかかわるとき、リアルで無表情なままなので、読み手の想像力を求められる。

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まんげつのよるまでまちなさい
WAIT TILL THE MOON IS FULL
マーガレット・ワイズ・ブラウン:作
ガース・ウイリアムズ:絵
松岡享子(まつおか・きょうこ):訳
ペンギン社 257×209 36p 1030円
1978年7月初版 1993年10月第18刷

あらいぐまの坊やは、お母さんと一緒に暮らしていた。ある夜、坊やは「よる」を見たいとお母さんにいった。お母さんの答えは 「まんげつになるまで まちなさい」と。風の音、木の枝が折れる音…森に響く「ふくろう」の声。坊やは、「ふくろう」に会いたいと思った。 お母さんの答えは「まんげつになるまで まちなさい」。あらいぐまのヒゲのようなお月様が出て、あらいぐまのミミのようなお月様が出て…満月にはまだ遠い。

MEMO 黒と茶の2色使いのシンプルな絵本で、最初と最後のページだけがカラー。 ページが変わるたびに、体も心も変化していく坊や。ずっと満月の夜を待つあらいぐまの坊やのあどけなさが、どうしょうもなく可愛い。

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ミーシャのぼうけん

ミーシャのぼうけん
チェスワフ・ヤンチャルスキ:作
ズビグニエフ・ルィフリツキ:絵
坂倉千鶴(さかくら・ちづる):訳
ほるぷ出版 195×250 38p 1900円
1985/05/15第1刷

ひとりぼっちで待ちくたびれた、たれ耳のこぐまのミーシャは、ある日おもちゃ屋さんのたなから飛び下りた。 そして表で出会った子どもたち、ゾーシャとヤツェクの後をついていく。 おうちの庭で、小犬のボス、おんどりコッキィ、うさぎのピョンチェクともお友達になった。 みんなの仲間になれたミーシャの一年が始まろうとしている。ガラス窓に雪で絵を描いた「冬おじさん」を探すミーシャ。 雪だるまと仲良しになったミーシャ。暖かい国からミーシャに届いた手紙と写真…。ある日、ミーシャは少年団の行進につられて汽車の旅に出てしまった。こぐまは切符なしで旅ができるって言うけど、 ミーシャが心配なのは、ゾーシャやヤツェクやほかの仲間の所にどうしたら帰れるのかということだけ。

MEMO どろんこ、火事、落し物、好きな食べ物、お客さま、サーカスと、子ども達が出会いそうな、いくつかのエピソードにミーシャは登場する。その一つ一つがミーシャには新鮮な驚きとなる。 ミーシャというはミカエルの愛称で、1980年開催のモスクワオリンピック・マスコット人形に採用された。1985年の出版で1900円という、この高価格の理由は?

※その他の作品
『かえってきたミーシャ』(ほるぷ出版)

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水たまりおじさん

水たまりおじさん
The puddleman
レイモンド・ブリッグズ:作
青山南(あおやま・みなみ):訳
BL出版 300×220 32p 本体1400円+税
2005/06/01第1刷 2005/12/10第2刷
丸山印刷:印刷
(株)オービービー:製本
ISBN4-7764-0128-2

日照りで今は水はないけれど、水たまりがあった跡には、ひとつひとつに全部名前が付いている。 おじいちゃんを無理矢理連れ出して水たまりを探しに行った。 おじいちゃんを置いてけぼりにしてとっとと進んで行ったら、汗をかきかき背中に大きな水たまりをしょったおじさんがやってきて…。

MEMO 久々にブリッグズの作品。孫に翻弄されていた懐かしの日々でしょうか。 『Ethel & Ernest』で彼の作品の随所に登場する、実在の人物、景色、家具、動物たちを発見してからというもの、絵本を読むのに別の楽しみ方を覚えました。

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みつけたぞぼくのにじ

みつけたぞぼくのにじ
A rainbow of my own
ドン・フリーマン:文/絵
大岡信(おおおか・まこと):訳
岩波書店 205×165 30p 750円
1977/06/24第1刷 1996/04/10第3刷

きれいな虹をつかまえて自分のものにしようと思った。いきおいよくとび出してみたけれど…。

MEMO うす暗い背景に浮かび上がる少年の黄色いレインコートが印象的。少年と、彼の虹への思いをリズミカルに描く。絵本から音楽も聴こえてきそうな場面展開がにくい。作者ドン・フリーマンはジャズトランペット奏者でもあったという。ところで 虹って真っ暗なところにも出ます? それとも結末への展開に必要だったから? 知識があまり無いのでこの件は保留。(2007/03/18)

「ムーンボー(Moonbow)」というのがあると掲示板で教えていただきました。満月が昇る頃または沈む頃で、にわか雨の後にMoonbowは現れるとのこと。 『ハワイ島へ行こう』の「ムーンボウ写真館」、 または『空のkiroku』というタイトル通りのサイト「Celestial Memories *Moonbow*」に綺麗な虹が見られます。(2007/05/31追記)

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みにくいむすめ

みにくいむすめ
レイフ・マーティン:作
デイヴィッド・シャノン:絵
常盤新平(ときわ・しんぺい):訳
岩崎書店 290×230 32p 1400円
1996/09/10第1刷

むかし、オンタリオ湖のほとりの小さな村のはずれに「見えない人」と呼ばれる男が住んでいた。 とてもりっぱで、お金もちで、力もち、おまけに、りりしい顔の人。 彼のウィグワム(テント小屋)は、太陽・月・星・植物・木・動物の絵が描かれた立派なものだった。 女たちはみな「見えない人」と結婚したがったが、誰も彼の姿を見たものはいないのだ。

この村に三人の娘をもつ貧しい男がいた。姉二人はいじわるで心の冷たい人だった。 たき火のそばに妹を座らせると、どんどん火を燃やした。 火の粉はあっという間に妹にふりかかり、長くて美しい黒髪も焼けこげてみすぼらしいものになってしまった。 姉たちは、そんな妹を見て「みにくいむすめ」と、あざ笑った。

ある日のこと、姉たちは父親にねだって二人そろって美しく着かざらせてもらうと 「見えない人」と結婚するために村のはずれまでやってきた。 二人は、「見えない人」のウィグワム(テント小屋)の中で一晩中過ごしたが、 見えたのは「大きな弓矢」と「ビーズ飾りのついた矢ずつ」だけだった。

その翌日のこと、突然みにくいむすめは「見えない人」と結婚したいと言いだす。 けれど父親の手元には、娘に持たせる飾りがもう何一つ残っていない。 みにくいむすめはシラカバの木の皮に、 太陽・月・星。植物・木や動物の模様を飾りに刻みつけ、服にした。 父親にもらったぶかぶかの靴をはき、こわれた貝がらをアシの茎に通して首飾りにした。 みにくいむすめが「見えない人」に会いに行く姿を、村人は指さして、こぞって笑った…。

MEMO ネィティヴアメリカンのアルゴンキン族に伝わる話。

※その他の作品

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ミラーストーン

ミラーストーン * ふしぎな鏡
THE MIRRORSTONE
マイケル・パリン:文
アラン・リー:絵
リチャード・シーモア:製作
掛川恭子(かけがわ・きょうこ):訳
岩波書店 1800円(原出版 ジョナサン・ケープ社)
1989/02/15第1刷

最近、鏡を見るたびにまぼろしを見てしまうポール。 洗面所の鏡に映った男の子が手を差しのべる…。 気がつくとポールは高い塔のそびえる見知らぬ町の雑踏の中に立っていた。 危険を感じて逃げた先は高い塔の上。 ドアから転げ込んだポールが耳にした最初の言葉は意外なものだった。

「おお、やってきたか! まっておったぞ。」…それは一体何を意味する言葉なのか。

MEMO 作者マイケル・パリンは英国の俳優。モンティ・パイソンのメンバー。 ストーリーはもちろん、緻密な挿絵と7枚のホロスコープの綾なす幻想的な絵本。表紙下方の青白く輝いている部分がホロスコープ。 アラン・リーは『指輪物語』の挿絵も描いている。ちなみに昭和47年初版のA5版、昭和52年初版文庫本の挿絵は、寺島龍一。 同じく文庫で1992年初版のものの表紙カバーのみアラン・リーの挿絵に変わっている。同じ本なのに随分雰囲気が違う。

※その他の作品

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ミリー

ミリー 天使にであった女の子のお話―グリム童話
DEAR MILI
ヴィルヘルム・グリム:原作
モーリス・センダック:絵
ラルフ・マンハイム:英語訳
神宮輝夫(じんぐう・てるお):日本語訳
ほるぷ出版 235×250 38p 1545円
1988/12/25第1刷 1989/05/15第7刷

夫に死に別れ、次々に子どもを亡くした女の人がいた。 たった一人残された娘を母親は大切に育てた。 気立ての良い娘に守護天使がついてくださるに違いないと母親は信じていた。 やがて穏やかな暮らしをおびやかす戦争が始まり、その足音はすぐ近くまでやってきた。 母親は幼い娘を三日間だけ森の奥に逃がすことにして…。

MEMO まず「ミリーさんへの手紙」からこの話は始まり、「人は住むところも違い、小川や花や鳥のように出会うことはできないけれど、心は届く。」難を逃れて森の賢者の下で過ごした三日間は、実は…というような話だが、足元に伏線をしいてある。ミリーと聖ヨセフと守護天使に気をとられ、てうっかり見過ごしていた。センダック以外には考えられないほどの贅沢な挿絵、しかも左右見開きページをあわせて18ページに及ぶ。この表紙画像は、他の絵本に比べ少し大きめにとってある。訳者のあとがきにはこうある。

この物語は、1816年に、ヴィルヘルム・グリムが、母をなくしたミリーという少女にあてた手紙にそえられていました。 物語は、この少女の一家が所有していましたが、1974年に売却され、1983年に出版社の手にわたり、こんどはじめて日の目をみることになったということです。…

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みんなおやすみ

みんなおやすみ―アルメニアの子守唄より―
THE SUN'S ASLEEP BEHIND THE HILL
ミラ・ギンズバーグ:文
ポール・ゼリンスキー:絵
大庭みな子(おおば・みなこ):訳
ほるぷ出版 210×260 32p 1400円
1985/07/20第1刷 1992/01/25第8刷

そよ風がいいます。
お日さま、山の向こうでおやすみ。

葉っぱがいいます。
そよ風おやすみ。

小鳥がいいました。
葉っぱもおやすみ…わたしも眠ります。

まわりのすべてにお休みなさいしたら、坊やもおやすみなさい。
お月さまが夜じゅう見守ってくれてる。

MEMO 画像が暗いため基準値で縮小すると判別できないので、大きめにアップしてある。 子どもには読んでいないので反応がわからないが、気になる一冊には違いない。

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ムーミン谷への ふしぎなたび
トーベ=ヤンソン:作/絵
小野寺百合子(おのでら・ゆりこ):訳
講談社 290×210 28p 1200円
1979/04/15第1刷

今日のスザンナは、ひどく機嫌が悪い。猫に当たり散らしても、原っぱの草の上にすわってみても機嫌は直らない。 つまんない、昨日も今日も変らないし、…明日だって。でも、もし恐ろしいことがおこったら退屈しなくてすむというのに。 すべてが、あべこべになればいい。そう思ったとたん、草の上に置いたはずのメガネが突然消え、新しい立派なのがある。 かけ直したメガネでスザンナは恐ろしいものを見た。年寄り猫は空に届くほど大きくなり、 トラのみたいに歯をむきだし燃えるような目をして、冒険に出かけてしまった。 いそいで猫の後を追うと、見なれた森はいつのまにかマングローブのしげった沼に変わっている。 真っ赤な雲の下、鳥は声もなく飛び、砂の上には大きな足跡が残され、水はなくなり海は干あがっていた。 スザンナは叫ぶ「みんなあたしのせいよ!」

最悪の日だったけど、スザンナには四人も友だちができた。ヘムレンと、トフスランと、ビフスランとヘムレンの犬と。 ヘムレンは「なにもかも、みんなまちがってる」といい「神様が怒って、意地悪ないたずらをしたスラ」とビフスランは言う。 スザンナがみんなに謝ろうとした時、突然火山が火を噴いた。ムーミン・トロルのいる所に向かって急いで逃げ出した。 火山が目を覚ましたのは一分間。大暴れした後すぐに眠りについた。 ところが今度は雪が降りだし、夕方近くには吹雪になり…おかしいぞ、まだ季節は夏だというのに。 5人の耳には、怪しいものの息づかいと、かすかな足音がする。行く手を滝にさえぎられ泳げない!…もうここまでか。

MEMO 原画を越えられるアニメーションって少ないですね。 ムーミン・トロルは「トロル(妖精)」なのに、アニメの影響で「カバ」だと思われています。絵も文章も迫力がある。本物のムーミンのためにも是非読んで欲しい大型絵本。

※その他の作品

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名馬キャリコ

名馬キャリコ
CALICO : The Wonder Horse or THE SAGA OF STEWY STINKER
バージニア・リー・バートン:絵/文
瀬田貞二(せた・ていじ):訳
岩波書店 170×210 58p 620円
1979/11/19第1刷 1992/08/26第3刷

カギもなければ囲いもない、牢屋もないという西部のサボテン州に、 のどかな暮らしをするカウボーイのハンクと仲良しの馬がいた。 馬の名前はキャリコといい、頭も良くて足の速さは群を抜いていた。 ある日のこと、駅馬車の御者のダンが良くない話を運んできた。 州の先に悪漢たちの住む物騒な土地があったが、 そこで、すごみやスチンカーの一味を見かけたというのだ。

ともあれサボテン州に秋がきた。 放牧していた牛を集め始めたカウボーイたちだったが…。

MEMO コミカルな挿絵の、コマ割り絵本。他の作品同様、描き方で時間の経過を巧みにこなしスピード感もある。白と黒の2色しか使わず、場面展開は余白の文字部分の背景色で変化をつけている。絵のサイズは想像していたより小さかったが「中身がいっぱい詰まっている」という満足感もあり期待に背かない絵本。悪漢5 人組の表情の変化も楽しい。

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めがねなんか、かけないよ

めがねなんか、かけないよ
GLASSES
レイン・スミス:作
青山南(あおやま・みなみ):訳
ほるぷ出版 232×205 32p 1359円
1993/02/25第1刷 1995/09/20第2刷

メガネをかけなきゃいけないって先生が言う。かっこ悪くなんかない。 おかあさんも、おとうさんも…みんなかけてるって。みんなって。お星さまも、ピンクのゾウも、バイキンもかい。 先生の答えは「みんな」かけてるって。ひつじも、カメレオンも、ワニも…だよ。

MEMO メガネをかけさせるためだけに先生が言ってるのかと思ったら、大きな間違い。 最期にどんでん返しが待っている。レイン・スミスの作品は全部好きになりそう。読んでないのもそうだと思わせるぐらい強い印象を受ける。

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めすのこやぎと… めすのこやぎと…

めすのこやぎとおそろしいいぬ
The nanny goat and the fierce dog
チャールズ・キーピング:作
渡辺茂男:訳
ほるぷ出版 240×220 32p 920円
1978/12/01発行

町はずれの、雑草の茂る空き地でのこと。 工場の排気ガスで空気は汚れ、となりは錆びついた自動車すて場というとんでもない場所にヤギの親子が住んでいた。 しかも工場との境の破けた金網の向こうには恐ろしい番犬が放たれていた。 めすの子やぎは恐ろしくて決して金網には近づこうとしなかった。

ある夜のこと、犬のほえる声とやぎの鳴き声がはげしく聞こえた。 次の日、母親やぎの姿はどこにもなかった。 子やぎは昼も夜も犬の気配におびえながら、ひとりぼっちの日々を暮らしていた時、男がやってきて金網の破れを直し 子やぎがさみしくないようにと、そこにニワトリを放った。雑草の背が伸び、そして夏が過ぎ秋が来た。 やぎの子とニワトリ達は身を寄せ合って暮らし、共に冬を生き抜いた。金網は再び錆びてくずれ、穴があき…。

MEMO 『しあわせどおりのカナリア』や『ジョセフの庭』などの原色の強烈な色使いとは違い、紫と緑を基調にして青や茶などくすんだ色合いが全編をつらぬく落ち着いた雰囲気の挿絵。表紙画像と同様、一枚ごとの色数を抑えた石版画。大胆な構図とともに力強い線が際立って見える大人向けの(?)ぜいたくな挿絵…というか、迫力ありすぎて恐い。『ちひろと世界の絵本画家たち』(講談社)によると「道徳的な結末は嫌いだとキーピングが言った」と紹介されている。

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めんどりペニー

めんどりペニー
Henny Penny
ポール・ガルドン:お話と絵
谷川 俊太郎(たにかわ・しゅんたろう):訳
童話館出版 178×254 32p 1171円
1995/10/20第1刷 1999/10/12第2刷

めんどりペニーの頭の上にどんぐりが落っこちた。「まあ、たいへん! そらがおっこってくる! おうさまに しらせなくちゃ」。 あわてて、めんどりペニーは駆け出した。途中で出会った、おんどりロッキー、かものラッキー、がちょうのルーシーに、 しちめんちょうのラーキーと次々に増えていき、お城への道連れはとうとう5羽にまでなった。 しばらく行くと、5羽はキツネのロキシーに出会った。キツネのロキシーが言うには、みんなはお城への道を間違えているらしい。 近道を教えてくれるというので5羽はキツネの後に従った。 どんどんどんどんどんどん行くと…。

MEMO めんどりのあわてっぷりが天下一品。その上、狡猾なキツネを描かせたらポール・ガルドンの右に出るものはいないと思っている。

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もう ぜったい うさちゃんってよばないで
Ne n'appelez plus jamais mon petit lapin
G・ソロタレフ:作/絵
末松氷海子(すえまつ・ひみこ):訳
佑学社 32p 1200円
1989/01/31第1刷

「うさちゃん」って呼ばれてる小うさぎくん。ほんとはジャン・ニンジンスキーって立派な名前があるのに。 おじいちゃんに聞いたら「小さくて、おとなしくて可愛いから」だって。ジャンは、ある日とてもいいことを思いついた。 …体が小さいのはどうしようもないことだけど、おとなしくなくて可愛くなければどうなのか。 ということで「ワルうさぎ」になろうと決心したのだ。まず手始めは、お母さんの言うことを聞かないこと。おやつを踏みつけ人参を盗んではみたものの、そう簡単にワルにはなれない。 それなら銀行強盗だ!

MEMO ジャンはとんでもないところで親友を見つける。そこで人生観が一変し…というところで吹き出した。感動的な場面なのに何故という疑問は絵本を読んでのお楽しみ。うさぎたちの目がチャームポイント。一度見たら忘れられないくらいワイルドな「うさちゃん」に出会えること間違いなし。⇒2000/04/10「リブリオ出版」より復刊
作者のグレゴワール・ソロタレフは、1953年エジプトで生まれレバノンで育つ。画家である母の影響を受け幼い頃から絵に親しんだ。医者になったが、自分の子どものために絵本を作ったのがきっかけで創作活動に専念するようになったという経歴の持ち主。

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もぐらとずぼん

もぐらとずぼん
エドアルド・ペチシカ:文
ズデネック・ミレル:絵
内田莉莎子(うちだ・りさこ):訳
福音館書店 210×290 31p 700円
1967年12月01日初版 1976/01/30第23刷

もぐらくんが土の中で見つけたたからもの。なわと、安全ピンと、くぎとまり、それと鏡のカケラ。 もぐらくんは、干してある青いズボンが欲しくてたまらなくなった。 どうやれば、あれと同じ大きなポケットのついたズボンが手に入るのだろう。 もの知りのチョウチョウに教えてもらおうと後を追っかけたけど、小川に落っこちた。 すると、川の中のえびがにがキレ(布)を持って行けば、ズボンの形に切ってくれるって。 それに、ヨシキリがズボンを縫ってくれる。けれどキレはどこに行けば手に入るんだろう。 泣いてるもぐらくんに、青い花が優しく話しかけた。ズボンを手に入れる方法を教えてあげるという。 でも、その前にやらなければならない仕事がいっぱい。まず青い花のまわりのあざみやたんぽぽを抜いて、 葉っぱにくっついた小さな虫を追い払ってと…。それでズボンが本当に手に入るのかな…。

MEMO お兄ちゃんが好きで、幼稚園から何度も借りてきた。 今読み返してみると結構文字数が多い絵本けど、動物がいっぱい出てくるのがよかったのかな。作者は二人ともチェコスロバキア生まれ。 えびがに(ザリガニ)が出てくるが、動物たちがデフォルメされているのでチェコスロバキアと日本のザリガニとの相違点は不明。

参考サイト
日本麻紡績協会 亜麻(あま・リネン)
クルテク公式ホームページ クルテク=チェコ語で”もぐら”の意味

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もしもこぶたに

もしもこぶたにホットケーキをあげると
If you give a pig a pancake
ローラ・ジョフィ・ニューメロフ:文
フェリシア・ボンド:絵
青山南(あおやま・みなみ):訳
岩崎書店 210× 32p
1999/09/27第1刷

こぶたが一匹、窓からのぞきこんでる。

もしもこぶたに私のホットケーキをあげると シロップもほしい、ときっというにちがいない。 そこで、メイプルシロップをかけてやると べとべとになってお風呂に入らなきゃならなくなる。

と、女の子の想像が、次々に広がって複雑になり…。

MEMO ラストは、そうくるか…! 小道具もいっぱいのユーモアあふれる展開の中で、女の子の毎日の生活が垣間見えて楽しい。子豚はきっともう一人の自分かな。『もしも』シリーズの最初の絵本『もしもねずみにクッキーをあげると』は、9社に断られ、10社目の大手出版社ハーパー・コリンズ社からようやく出版され、ベストセラー絵本となる。主人公たち、こぶたやねずみのキャラクター・グッズまで販売され、アメリカにおける人気をうかがい知ることができる。

※その他の作品
『もしもねずみをえいがにつれていくと 』(岩崎書店)
『もしもムースにマフィンをあげると』(岩崎書店)
『もしもねずみにクッキーをあげると』(岩崎書店)

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もじゃもじゃペーター

もじゃもじゃペーター
DER STRUWWELPETER
ハインリッヒ・ホフマン:絵
佐々木田鶴子(ささき・たづこ):訳
ほるぷ出版 200×245 24p 1903円+税
1985/09/15第1刷 1990/12/10第4刷
ほるぷクラシック絵本
ISBN4-593-62119-4 C8797
トーレン:製作
平版印刷:印刷
東明製本:製本

〈 オリジナル版 〉
リテラリッシュ・アンシュタルト刊行
フランクフルト・アム・マイン;1847年
(ドイツ国立図書館所蔵原本から)

MEMO 表紙カバーを外せば、また別の装丁で二度楽しめる絵本。 もじゃもじゃペーターのもじゃもじゃっぷりは何種類もあるみたい。

参考サイト
「もじゃもじゃペーターとドイツの子どもの本」展
 国際子ども図書館 平成18年2月4日 吉原高志(関東学院大学教授)の講演会記録がpdfで読めます。

MEMO 児童書に引き続き入手。1845年というと、日本では1853年 (嘉永6年)に黒船来航した年。 そう考えると、本当に長く読み継がれてきた息の長い絵本だということがわかる。 『もじゃもじゃペーター』、『ぼうぼうあたま』、『もじゃもじゃくん』…と何種類も出版されている。 ぼうぼうあたま:子どもの近くにいる人たちへ  ちいさいこどものおもしろいはなしとおかしなえ、伊藤庸二、伊藤光昌訳、教育出版センタ?、1992/05。五倫文庫? もじゃもじゃくん:ワンダ?おはなし館11、岡信子、赤坂三好訳、世界文化社、1994/00。

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ものいうほね
THE AMAZING BONE
ウイリアム・スタイグ:作
瀬田貞二(せた・ていじ):訳
評論社 280×230 32p 980円
昭和54年5月30日発行

学校の帰り道、大人の仕事を観察ながら町を歩くパール。うららかな日だから森にも寄って、途中でひとやすみ。 すると地面から声がする。色んな言葉を話して、仕上げにはクシャミまでした。その正体は、かつて魔女の持ち物だった「ものいうほね」。 早速「ほね」のおかげで、パールは追いはぎの手から無事逃げだせたのだが…

MEMO こぶたのパールを木陰から盗み見るキツネの目が邪悪です。ほんとに目の微妙な変化で全てを語らせる挿絵。「こぶたはなこさん」を連想して手に取ったこの絵本がスタイグとの最初の出会い。

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もりのおばあさん

もりのおばあさん
ヒュウ・ロフティング:お話
横山隆一(よこやま・りゅういち):絵
光吉夏弥(みつよし・なつや):訳
岩波書店 207×164 56p 480円
1954/09/01第1刷 1987/10/01第20刷

タッブスおばあさんの家は森のはずれ。犬と、アヒルと、ブタと一緒に住んでいた。「ぴーたー・ぱんく」に、「ぽりー・ぽんく」に、「ぱとりっく・ぴんく」と…。 森の木の葉が落ちるころ、ロンドンから大家さんの使いがきて、急いで家を明渡さなければならなくなった。日暮れの道を、一人と三匹はとぼとぼ歩いていく。 今夜寝る場所のあてもなく途方にくれる一人と三匹。とりあえず寝床と食べ物は三匹が手分けして準備した。 だが、いつまでもこのままという訳にはいかない。おばあさんの口からもれるのはため息ばかり。そこで三匹は、元の家にまた住めるよう相談しあった。 よいアイデアもでてこない。翌日、川ネズミの王様「すきーく」を「ぽんく」が見つけた。みんなで手分けしてつかまえようとして追いかけたが…。 かわいそうな「すきーく」。でも、彼をつかまえてどうするの?

MEMO 100万匹のネズミ、何千匹もの猫。空を覆うほどのツバメ。そして…蜂。 この絵本でも、たくさんの動物たちが登場する。挿絵が漫画家の横山隆一とは豪華なこと。ロフティングの絵本は初めてですが、他にも出版されていたら教えて下さい。

※第一次大戦従軍中、戦争に巻き込まれ怪我をしても放置されたままの軍馬たち。 同情したロフティングはその時の体験をもとに、動物の言葉がわかるお医者さまの「ドリトル先生」を生みだしたという。 シリーズは生前9巻、没後遺作として3巻出版される。

※その他の作品
『ドリトル先生シリーズ』(岩波書店)
『ささやき貝の秘密』(岩波書店)
『ガブガブの本』(国書刊行会)

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森の賢者ヒダエモン

森の賢者ヒダエモン
FILEMON FALTENREICH
ミヒャエル・エンデ:作
クリストフ・ヘッセル:絵
矢川澄子(やがわ・すみこ):訳
河出書房新社 270×235 32p 980円
1984/01/30初版発行

インドの密林に住む「ヒカル・ヒダエモン」という象がいた。彼の年を知るものはなかった…本人でさえも。 ひだを広げると彼のもう一頭分の余裕があるぐらい巨大な象。もっぱら「月」のことしか頭にない哲学者ヒダエモン。 ところで、密林の住人の悩みの種は、聖なる河のそばにできた悪臭漂うゴミの山と、そこを住みかとするありとあらゆる種類のハエたち。 数が多いから自分達はえらいのだと主張する。そこで、ハエは自分たちが優秀なことをサッカーの戦いで証明して見せようとした。 挑戦相手に選んだ虎の鼻づらを飛びまわり耳の中に飛び込んだ。返事をしなきゃ棄権したとみなすんだって。虎にとっては、ぶんぶんとうるさいだけ。 かん違いしたハエの方では、さっそく虎をやっつけたつもりでいる。次に標的にされたのはヒダエモン。

MEMO タイトルこれでいいのかな…損してると思う。哲学者ヒダエモンの言葉がいい。

夜空のふしぎにくらべたら、わが身はなんとちっぽけで、とるにたらぬものだわい。花なんてほんのちっぽけで、めだたないものだけれど、 みかけの大きさなんて、なんの意味もありゃしない…。

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もりのなか

もりのなか
IN THE FOREST
マリー・ホール・エッツ:作
まさき るりこ:訳
福音館書店 190×270 39p 500円
1963/12/20初版 1978/02/28第27刷

紙の帽子をかぶって森に散歩にでかけるぼく。 ぼくのラッパの音で目を覚ましたライオン、水浴びしていた2頭の象、熊たちもお散歩についてきた。 最期にあらわれたウサギは、ずっと先頭の男の子のそばにいる。おやつを食べたり、ハンカチ落としで遊んだり。 でもお父さんの出現で、あっという間に森のみんなは姿を消してしまうのだが…。

MEMO 表紙以外は白と黒のコンテ。動物たちの顔がとても愛くるしい。 「きっと、またこんどまで、まっててくれるよ」…なんて、お父さんも優しいね。 探し物だった一冊、やっと見つけました。もう、とうの昔にアップしてると思っていた。(2003.05.29)

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もりのようふくや

もりのようふくや
オクターフ・パンク=ヤシ:文
ラチョフ:絵
内田莉莎子(うちだ・りさこ):訳
福音館書店 280×230 16p
1962/05/01発行 1969/06/01第12刷

おじさんの内緒話は…森の洋服やさんのこと。森の洋服やさんの5人の職人たちには、それぞれ得意な技がある。 襟縫い名人の「はりねずみ」、ポケット作りは「おおかみ」に。袖なら「くま」に、裏地は「あなぐま」に、ボタンつけの名人は「うさぎさん」。 きれいで、丈夫で、体にぴったり、おまけに値段は大勉強だって。声を揃えて返事するところなんぞ、チームワークもぴったし。 どんなに素敵な「ぼうやの上着」ができ上がることだろう。寝床に入って考えた。待てよ、ぼうやが欲しがっていたのがどんな上着か説明するのを忘れてた。

MEMO 育ち盛りのわんぱく坊やの上着を想像して見てください。襟に、袖に、ポケットに…。 お望みの上着はできるのかな。ラチョフの挿絵のオオカミは、リアルで迫力がある。

※その他の作品

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